保健指導対象者の選定と階層化について
メタボリックシンドロームと診断されたら、こちらの指針に沿って健康指導があります。
保健指導に関して(厚生労働省)
ステップ1
腹囲とBMI で内臓脂肪蓄積のリスクを判定する
- 腹囲 M≧85cm、F≧90cm →(1)
- 腹囲 M<85cm、F<90cm かつ BMI≧25 →(2)
ステップ2
検査結果、質問票より追加リスクをカウントする。
①~③は内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の判定項目、④はその他の 関連リスクとし、④喫煙歴については①から③のリスクが1つ以上場合にのみをカウ ントする。
- 血糖※ a 空腹時血糖 100mg/dl 以上 又は b HbA1cの場合 5.2% 以上 又は c 薬剤治療を受けている場合(質問票より)
- 脂質 a 中性脂肪 150mg/dl 以上 又は b HDL コレステロール 40mg/dl 未満 又は c 薬剤治療を受けている場合(質問票より)
- 血圧 a 収縮期 130mmHg 以上 又は b 拡張期 85mmHg 以上 又は c 薬剤治療を受けている場合(質問票より)
- 質問票 喫煙歴あり
※ 血糖検査については、HbA1c 検査は、過去1~3か月の血糖値を反映した血糖値のコントロー ルの指標であるため、保健指導を行う上で有効であるとともに、絶食による健診受診を受診者に対 して、事前に通知していたとしても、食事を摂取した上で健診を受診することにより、必ずしも空 腹時における採血が行えないことから、空腹時血糖とHbA1c 検査の両者を実施することが望まし いが、空腹時血糖とHbA1c の両方を測定している場合には、メタボリックシンドロームの診断基 準として用いられている空腹時血糖を使用する。
ステップ3
ステップ1、2から保健指導レベルをグループ分け
(1)の場合
①~④のリスクのうちの追加リスク
- 2以上の対象者は 積極的支援レベル
- 1の対象者は 動機づけ支援レベル
- 0の対象者は 情報提供レベル
(2)の場合
①~④のリスクのうちの追加リスク
- 3以上の対象者は 積極的支援レベル
- 1又は2の対象者は 動機づけ支援レベル
- 0の対象者は 情報提供レベル
ステップ4
前期高齢者(65歳以上75歳未満)について
- 予防効果が多く期待できる 65歳までに、特定保健指導が既に行われてきていると考えられること。
- 日常生 活動作能力、運動機能等を踏まえ、QOL(Quality of Life)の低下に配慮した生 活習慣の改善が重要であること等の理由から、積極的支援の対象となった場合。
血圧降下剤等を服薬中の者(質問票等において把握)について
継続的に医療 機関を受診しており、栄養、運動等を含めた必要な保健指導については、医療機関 において継続的な医学的管理の一環として行われることが適当であるため、医療保 険者による特定保健指導の対象としない。
市町村の一般衛生部門において
主治医の依頼又は、了解の下に、医療保険者 と連携し、健診データ・レセプトデータ等に基づき、必要に応じて、服薬中の者に 対する保健指導等を行うべきである。
医療機関において
生活習慣病指導管理料、管理栄養士による外来栄養食事指 導料、集団栄養食事指導料等を活用することが望ましい。
なお、特定保健指導とは別に、医療保険者が、生活習慣病の有病者・予備群を減 少させるために、必要と判断した場合には、主治医の依頼又は了解の下に、保健指 導等を行うことができる。